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がんにならない献立「一週間分」 がんにならない食生活 #19

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予防医学の権威である津金昌一郎さんの指導の下、NHK「あさイチ」で活躍中の料理研究家、牧野直子さんに「がんにならない献立」を作っていただきました。このレシピを参考に、健康な食生活をぜひ実践してください。

【写真】がんにならない献立1週間分はこちら

これまでの原稿で、がんのリスクを下げる食材、反対にリスクを高める食材について、多目的コホート研究など人を対象とした研究からのエビデンスに基づいて解説してきました。

そこで最後に、これまでの検証をベースにした「一週間の献立」を考えてみます。
 
本稿で紹介するのは、様々な研究から導き出された「食事とがんの関係」を考慮し、しかも「日本人の食生活に合ったもの」として作られたメニューです。皆さんの日々の献立作りの“目安”として参考にしてもらいたいと思います。 

野菜は「小鉢で5品」

これまで繰り返し述べたように、野菜は総じて「がん予防に効果的」と考えていいでしょう。そこで、野菜をいかにして摂取するかは大きなポイントとなります。

ブロッコリーやキャベツに含まれるイソチオシアネートという成分が、がんを予防するのに役立つ可能性はすでに記しました。ニンジンやカボチャなどの緑黄色野菜に含まれるβ-カロテンや、トマトなどに含まれるリコペンという色素成分は、がんの大元となる活性酸素の働きを抑制するし、ゴボウやシイタケなどに豊富に含まれる食物繊維は大腸がんのリスクを下げることが分かっていることなどから、厚生労働省は、野菜を一日あたり350グラム以上摂取することを推奨しています。

がんにならない献立「一週間分」 がんにならない食生活 #19
©iStock.com

とはいえ「350グラムの野菜」がどの程度か、中々見当が付きにくいものです。そこで一つの目安になるのが「小鉢で5品」という考え方。調理方法に関係なく、一日に野菜を小鉢で5品目食べれば、概ね350グラムを摂ることができる、というものです(表では副菜と汁物を合わせて5品になっています)。

また、野菜は一つの種類に限定してたくさん食べるより、多くの種類を食べる方ががん予防の効果が大きいことが期待できます。その意味でも「小鉢で5品」という考え方は理に適っていると言えるでしょう。

それに加えて、一日に一つの果物を加えると良いでしょう。

赤肉との付き合い方

本稿のメニューのポイントの一つに、「赤肉」(牛や豚などの肉)があります。すでに書いた通り、赤肉はそこに含まれるヘム鉄という成分が大腸がんなどのリスクとなる可能性があります。欧米人のように赤肉を大量に摂取することが危険であることは言うまでもありませんが、日本人とて用心するに越したことはありません。そこで、赤肉を一回食べたら、少なくとも翌日は食べない、という形でインターバルを置くようにしています。

ちなみに、同じ肉でも鶏肉や魚の肉については、がんのリスクは報告されていません。したがって、鶏肉や魚を上手に献立に組み入れることで、赤肉の摂取量が多くなり過ぎないようにすることができます。少しの工夫で、がんを遠ざけることは可能なのです。

糖質制限は有効か?

最近流行の「糖質制限ダイエット」。これは、炭水化物の摂取量を抑えることで血糖値が急上昇するのを防ぎ、糖尿病を予防しようとする考え方です。炭水化物を摂取すると、血糖値が高まり、それを下げようとインスリンも多く分泌されます。インスリンは別名「肥満ホルモン」と呼ばれ、脂肪細胞に働きかけて中性脂肪を蓄積させていきます。つまり、糖質制限は糖尿病だけでなく、肥満予防にも効果的な取り組みといえるのです。

この糖質制限が直截的にがん予防になるという報告はありません。しかし、糖尿病ががんのリスクを高めることは明らかな事実です。

食品には血糖値を上げやすいものと、それほどでもないものがあります。この指数を「グリセミックインデックス(GI)」と呼び、炭水化物の量を掛け合わせた「グリセミックロード(GL)」が血糖値の上げやすさの指標として用いられます。

最近ではGLが高い食事は子宮体がんのリスクを高める可能性が大きいという評価も出ています。たしかに、糖尿病の人の子宮体がん罹患率は、そうでない人より大幅に高く、GLと子宮体がんの因果関係は信ぴょう性がありそうです。

糖尿病の先にがんがある、と考えれば、意識しないわけにもいきません。米飯やパンをお腹いっぱい食べるより、野菜や大豆製品などを効果的に摂取するほうが得策といえるでしょう。ご飯なら一回の食事でお茶碗一杯程度にとどめ、パンなら精製した真っ白いものよりは、ライ麦パンのようなものを選ぶなどの工夫はしたほうがよさそうです。

バリエーションを考える

日本では、和食、洋食、中華など様々な料理が身近にあり、洋食だけでもアメリカ、フランス、イタリアなど細分化されています。いずれの食材もスーパーに行けば手に入り、外食ともなれば無数に多国籍の料理を楽しむことができます。

和洋中とバリエーション豊かな食生活を送ることで、それぞれのいい点を取り入れ、欠点を補完することが可能になります。

日本食のヘルシーさが海外で認められていることはたびたび紹介されますが、だからといって和食ばかりに偏ってしまうと、塩分摂取量が多くなりがちです。塩分摂取過多は、高血圧を介して脳卒中や心臓病を引き起こすだけでなく、胃がんのリスクを高めることにもつながります。「和食一辺倒」は、決して健康志向ではないのです。

むしろそこに洋食が入り込むことで、自動的に脂質を摂取することになり、バランスが取りやすくなります。加えてたまには中華料理を食べれば、メリハリが効いて食事そのものが楽しくもなります。

人間にとっての食事とは本来生きていく上で不可欠な栄養補給の手段というだけではなく、「楽しみ」でもあると思います。そういう意味では、「バラエティに富んだ食生活」が、結果としてがん予防にも効果を発揮するということは理想的です。

地中海料理に注目

洋食の話が出たついでに言うと、地中海料理はがん予防の観点からもお勧めの料理ということができそうです。

地中海料理の主要構成食材であるオリーブオイル、野菜、果物、そしてワインなどは、どちらかといえば循環器疾患予防の視点から有効性の検証が進んできたことはご存知の通りです。しかし、じつはがんに関しても研究は始まっています。まだはっきりとしたエビデンスは揃っていないものの、私の印象としては、何らかの形でがん予防に関係していそうだとは思っています。

地中海料理ががんにいい理由を考えると、「色々な食材が盛り込まれている」ということに尽きるでしょう。同じ洋食でも、アメリカ的なメニューとなると、大量の赤肉やフライドポテトなど、がんを呼び込むリスクの高い食材が多く、地中海料理とは大違いです。

色々な食材を食べることで、「総合的なメリット」と「リスクの分散」を目指すべきなのです。

一週間で「帳尻を合わせる」

今回は「一週間」の献立を紹介しています。一日単位で考えると、その日に予定通りの食事がとれないと、それだけで計画は失敗となります。しかし、私たちの社会生活は、必ずしも食事を中心に動いているわけではありません。仕事や様々な事情で予定通りの食事がとれないこともあります。また、時には「付き合い」と称して羽目を外すこともあるでしょう。そうした多少のルール違反も、一週間単位なら調整が利きます。


食事のような長期的な取り組みは、あまり厳格にすると長続きしません。多少の「逃げ道」を作っておくことも必要なのです。

様々な食材、メニューを楽しみながら、現実的な範囲でがん予防を考える――。その考えの上では、「一週間」という単位は非常に便利なのです。

アルコールの「適量」

それでは最後に、「お酒」について考えていきましょう。アルコールが、食道、大腸、肝臓、乳房などのがんのリスクを上げることは間違いありません。

ただ、「適量」を順守するのであれば、がんのリスクを大きくは上げないことがわかっています。その適量とは、「一週間あたり日本酒換算で7合」というもの。つまり、毎日飲むのであったら1合が適量ということになります。

厚生労働省が示す「健康日本21」でも、アルコール摂取については「節度ある適度な飲酒」を奨励しており、その「適量」について、一日平均純アルコール換算で約20グラム程度とし、女性については男性よりも少ない量が適当である、としています。

一方、がん研究振興財団が作成した「がんを防ぐための新12か条」というリーフレットでは、「科学的根拠に基づくがん予防とは」として飲酒の目標量が設定されており、ここでも健康日本21とほぼ同じ水準である「一日当たりアルコール換算で23グラム」という数値が示されています。

この「アルコール換算で23グラム」という数値を実際のアルコール飲料に当てはめてみると、日本酒で1合、ビールだと大瓶1本、焼酎や泡盛なら1合の3分の2、ウイスキーやブランデーならダブルで1杯、ワインならボトル3分の1本程度がそれぞれ相当量となります。

とはいえ、実際には仲間と飲みに行って1合だけで切り上げられる人は少ないでしょう。普通は酔いも手伝って、ついつい2合、3合と飲んでしまうものです。

そこで生きてくるのが「一週間単位」の有効性になります。

先ほども触れたとおり、1日では達成できなかった目標も、他の曜日で調整し、7日目に帳尻があっていれば大目に見る、というのが一週間ルール。お酒についても、泥酔するほど飲むのは論外ですが、常識的な範囲内であれば多少の飲み過ぎも許されるのではないでしょうか。

その代わり、別途休肝日を作って、一週間の総量で7合以内に収めていれば問題はありません。決して難しいことではないはずです。今回の献立にはアルコールは入っていませんが、飲む人は、これを目安にしてもらえればと思います。

 ◇ 

本稿の献立は、管理栄養士で料理研究家の牧野直子さんに、「身近な食材を使って、誰でも気軽に作れるメニュー」という条件で考えてもらいました。いずれもがん予防に効果的な素材を使い、食べておいしいメニューばかりです。

これを見ると、この章のタイトルである「がんにならない食生活」が決して難しくないことが分かってもらえると思います。ぜひ参考にしてください。

(津金昌一郎)

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2018/03/23 11:00

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